家族を持って気づいた、“収入より可処分時間”の大切さ

結婚や子育てを経験して気づいたのは、収入よりも「自由に使える時間」が人生の幸福度を左右するということです。仕事に全ての時間を捧げるより、家族と過ごす時間を増やすことで、精神的な充実感が高まります。可処分時間とは、「自分が本当に大切にしたいことに使える時間」です。収入を増やすよりも、時間の自由度を上げる働き方を目指すことが、長く幸せに働くための本質的な選択です。

 


独身の頃は、「仕事」が最優先でした。
スキルを磨き、成果を出し、評価を上げて、少しでも高い年収を目指す。
仕事で結果を出すことが自分の価値だと思っていました。

しかし、結婚し、家族を持ち、子どもが生まれてからは、その価値観が大きく変わりました。
お金ももちろん大切ですが、それ以上に「時間の自由」=“可処分時間”の大切さを実感するようになったのです。

家族と過ごす時間、子どもの成長を見守る時間、旅行や趣味を楽しむ時間。
それらがあるからこそ、仕事へのエネルギーが湧き、日々の生活に意味を感じられます。

「時間があること」は、単なる余裕ではなく、“心の栄養”のようなものです。
いくら収入が増えても、その時間を使う余裕がなければ、人生の満足度は上がりません。

可処分時間こそが、豊かさの本質。
そう気づいてから、私は「稼ぐ」よりも「どう時間を生み出すか」を意識して働くようになりました。

 

可処分時間をおざなりにすると、心の健康を失う


仕事を頑張りすぎると、いつの間にか「自分の時間」を削ってしまいます。
特に家庭を持つと、平日の自由時間はほとんどなくなります。

朝は出勤前に慌ただしく支度し、夜は子どもの寝かしつけで一日が終わる。
「次の休みまであと何日だろう」と数えるような生活になってしまうと、心の余裕が失われていきます。

問題は、可処分時間がなくなることで、心が疲弊してしまうことです。
たとえ好きな仕事でも、休む間もなく続ければ、いつか楽しさが薄れていきます。
心の健康を維持するためには、“休む時間”や“何もしない時間”を意識的に確保する必要があります。

また、家族との時間が減ると、関係性にも影響が出ます。
仕事のストレスを家庭に持ち込み、イライラした態度をとってしまう。
そんな日が続くと、せっかくの幸せな家庭もすれ違いを生む原因になってしまいます。

だからこそ、可処分時間は「贅沢」ではなく「必須の生活基盤」だと考えるべきです。

 

人生、何のために仕事をするのかを今一度考える


家族を持つことで、「仕事とは何か」を改めて考える機会が増えました。
以前は「評価されたい」「年収を上げたい」という目的で働いていましたが、今は少し違います。

「家族のために働く」と言葉では簡単に言えますが、実際には“家族のため”の定義が人によって異なります。
お金を稼ぐことが家族のためなのか、家族と一緒に過ごす時間を作ることなのか。
そのバランスをどこに置くかが、人生の満足度を左右します。

仕事は人生の一部であり、すべてではありません。
働くことは家族を幸せにするための手段であって、目的ではないはずです。

「お金を稼ぐ」よりも、「幸せを感じる時間を増やす」。
この意識に変わるだけで、働き方や優先順位は大きく変わります。

 

ステップ1: 「時間の使い方」を数値化する


まずは、自分が1週間にどのくらいの時間を“自分や家族のため”に使っているかを把握してみましょう。

たとえば、

・仕事時間:50時間
・通勤時間:10時間
・家事・育児:20時間
・睡眠:50時間
・自由時間(趣味・家族):10時間

こうして可視化してみると、自由に使える時間が意外と少ないことに気づきます。
「自由時間=可処分時間」は、時間の“残り”ではなく、“意図して確保するもの”だと考えることが大切です。

最初の一歩は、「削る」よりも「整理する」。
やらなくてもいいこと、無駄に感じることを少しずつ減らしていくだけで、可処分時間は確実に増えていきます。

 

ステップ2: 可処分時間を“投資”に変える


自由時間ができたら、何をするかが次のポイントです。
ここで重要なのは、可処分時間を「浪費」ではなく「投資」に変える意識です。

たとえば、

・家族と旅行して、新しい価値観を共有する
・趣味を通してリフレッシュし、創造力を高める
・自分の学習時間を確保してスキルアップにつなげる

これらはすべて、“未来への投資”です。
家族の絆を深めることも、自分のスキルを磨くことも、最終的には仕事のモチベーションや成果につながります。

「時間をどう使うか」は、「人生をどう設計するか」とほぼ同義です。
可処分時間をどう使うかで、その人の幸福度が決まると言っても過言ではありません。

 

ステップ3: 「お金で時間を買う」という選択肢を持つ


可処分時間を増やすには、“お金で時間を買う”という発想も欠かせません。

たとえば、

・家事代行や食材宅配サービスを使う
・通勤を短縮するために少し家賃が高いエリアに住む
・業務の自動化ツールを導入して作業時間を減らす

お金は使えば減りますが、時間を生み出すために使えば、結果的に“心の余裕”を増やしてくれます。
可処分時間を確保するための支出は、節約の逆にある「幸福の投資」です。

 

家族を持ってから気づいたのは、「収入の多さ」よりも「使える時間の豊かさ」こそが人生の満足度を決めるということです。

可処分時間があるからこそ、心に余裕が生まれ、家族と笑顔で過ごせる。
その笑顔がまた、仕事へのエネルギーになります。

お金を稼ぐことは目的ではなく、手段のひとつ。
本当の目的は、「自分と家族が豊かに生きる時間を増やすこと」だと思います。

可処分時間は、何もしなくても増えるものではありません。
意識してつくり出し、意図的に守るものです。

今日の1時間をどう使うか。
その積み重ねが、あなたの人生の豊かさを決めていきます。

 

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