子どもに誇れる背中を見せるために、働き方を再設計した

子どもに「どんな大人に見られたいか」を考えたとき、自分の働き方を見直す決意をしました。仕事で成果を出すことも大切ですが、家族との時間を大切にしながら笑顔で働く姿こそ、子どもにとって最高の教科書だと思ったのです。夜遅くまで仕事をするより、限られた時間で集中して成果を出すほうが、結果的に充実した毎日になります。働き方を再設計することは、家族を守るだけでなく、自分の人生をより誇れる形に整える行為だと感じています。

 


子どもが生まれてから、仕事に対する考え方が大きく変わりました。
以前は、「成果を出すこと」「評価されること」が何より大事だと思っていました。
けれど、家族と過ごす時間の中で、ふと感じるようになったのです。
“子どもにとって、どんな親でありたいか”が、働き方の軸になるのではないかと。

子どもに「仕事って楽しいものなんだ」と思ってもらいたい。
だからこそ、家で仕事の愚痴はできるだけ言わないようにしています。
仕事の話をするなら、苦労話ではなく「こうやって乗り越えた」「こうすればうまくいった」という前向きな話にする。

親が楽しそうに働く姿は、言葉以上に子どもに伝わります。
“働く=しんどいもの”という印象を与えるよりも、
“働く=人の役に立てること”“新しいことに挑戦できること”として見せたい。

子どもは親の背中を見ています。
「こうありたい」と思える大人像を、自分自身の姿で少しでも見せられたら。
その思いが、私が働き方を再設計するきっかけになりました。

 

「子どもに誇れる仕事」かを問い直す


働いていると、つい目の前の数字や成果にばかり目が向いてしまいます。
ですが、子どもができてから、「この仕事をしている自分は、子どもに胸を張って見せられるだろうか」と考えるようになりました。

もちろん、仕事には地味な部分も、時には理不尽なこともあります。
それでも、「誰かの役に立っている」と思える瞬間があるか。
「この仕事を通して、自分が成長できている」と実感できるか。
その感覚を大切にするようになりました。

誇れる仕事とは、“かっこいい仕事”のことではありません。
どんな仕事であっても、誠実に、前向きに取り組む姿勢こそが誇りです。
子どもが将来働くようになったとき、「自分も頑張ろう」と思えるような背中を見せたい。
そのために、仕事との向き合い方そのものを見直す必要がありました。

 

「親の成長」が子どもの学びになる


親になると、「子どもにいい環境を与えたい」「失敗させたくない」と思うものです。
でも、子どもにとって何より大切なのは、“成長し続ける親の姿”を見せることだと思います。

たとえば、新しいことに挑戦したり、うまくいかなくても諦めずに取り組む姿。
「お父さん(お母さん)も頑張ってるんだな」と感じてもらえること自体が、
子どもにとって大きな学びになります。

親が挑戦をやめた瞬間、子どもにも“挑戦しない姿”が映ります。
だからこそ、子育てを理由に「今は無理」と言い訳をせず、
小さな一歩でも踏み出し続けることを意識しています。

それは転職や副業といった大きな話だけでなく、
「新しいスキルを学ぶ」「家族でプロジェクトのように何かを作る」といった身近なことでも構いません。
成長する親の背中は、子どもにとって“生きた教材”なのです。

 

ステップ1: 「見せたい背中」を具体的に描く


まず、自分が子どもにどんな背中を見せたいのかを明確にすることから始めました。

・楽しそうに働く姿を見せたい
・困難に立ち向かう姿勢を見せたい
・人に感謝される仕事をしている姿を見せたい

この“ありたい姿”を言語化すると、日々の選択が変わります。
たとえば、ただの仕事の愚痴を「どうすれば改善できるか」に変えて話す。
忙しい日でも、1分だけ子どもに「今日はこんなことがあったよ」と共有する。
そんな小さな行動の積み重ねが、“背中”の印象をつくっていきます。

 

ステップ2: 「家族に話したくなる仕事」をつくる


仕事の内容を、家族に共有できるようにするのも意外と効果的です。
「今日はこういう製品を作った」「お客さんに喜んでもらえた」など、
誰かに話したくなる仕事ほど、やりがいを感じられます。

話すことで、自分の仕事に対する誇りも再確認できます。
そして、子どもにとっては「仕事=嫌なもの」ではなく、「仕事=創るもの」「貢献するもの」と感じるきっかけになります。

 

ステップ3: 「頑張りすぎない」働き方を選ぶ


誇れる背中を見せたいと思うほど、無理をしてしまうこともあります。
でも、本当に大切なのは“頑張り続ける”ことではなく、“長く続けられる”こと。

忙しい時期こそ、休む勇気を持つ。
完璧を求めず、「今日はここまでできた」と認める。
仕事と家庭のバランスを取りながら、笑顔で働ける自分でいることが、
最も誇れる姿だと今では感じています。

 

子どもに誇れる背中を見せることは、特別なことではありません。
大きな成果を出すことでも、完璧な親になることでもない。

大切なのは、毎日を前向きに生きる姿を見せることです。
失敗しても立ち上がる。落ち込んでも、また挑戦する。
その繰り返しの中に、“誇れる背中”は自然と形づくられていきます。

子どもに「働くって楽しそうだね」と言ってもらえること。
それが、親として、そして一人の社会人として何よりの喜びです。

働き方を再設計することは、単なるキャリアの見直しではありません。
家族との時間、自分の在り方、未来の生き方――それらをすべて含めた“人生設計”の見直しです。

子どもの成長とともに、親もまた成長していく。
その背中を、少しでも誇らしく見せられるように、
今日も一歩ずつ、働き方を整えていきたいと思います。

 

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